re:Invent 2024で発表されたAmazon Connectのアップデートまとめ #AWSreInvent
こんにちは、洲崎です。
Amazon Connect アドベントカレンダー 2024、15日目の記事です!
クラスメソッドとギークフィードさん、クラウドビルダーズさん、ネットプロテクションズさん、AWSJさんの有志が募ってチャレンジしている企画になります。
(アドベントカレンダーのカレンダー一覧はこちら↓)
今回は2024年12⽉2⽇〜12⽉6⽇にあったAWS re:Invent 2024の期間中に発表されたAmazon Connectのアップデートをまとめてみました。
はじめに
AWS re:Invent 2024(2024年12月2日〜6日)で発表されたAmazon Connectのアップデートは 14件 にも及びました。
また、イベント後の12月15日までに追加で2件のアップデートが発表されています。
これらの機能強化や新サービスについて、以下でご紹介します。
内容
Amazon Connectが外部音声転送をサポート
Amazon Connectに新機能「外部音声転送」が追加されました。
Amazon Connectの外部転送において、従来は着信と発信の両方で通話料金が発生していましたが、新たに追加された外部音声転送機能では、以下の料金体系が利用可能です。
新機能の料金体系:
転送コネクタ:1つあたり月額4万ドル
通話料金:月間400万分まで無料
この新料金体系により、外部システムへの転送が多いコールセンターでは、大幅なコスト削減が期待できます。
対応リージョン:
バージニア北部(us-east-1)
オレゴン(us-west-2)
※東京リージョンは現時点で未対応
What’s new
クラスメソッドブログAmazon Connect Contact Lensが外部音声をサポート
Amazon Connectの外部音声転送機能がContact Lensに対応しました。
1個上の項目でご紹介した外部音声転送機能において、Contact Lensの利用が可能になりました。
※外部音声転送の詳細については、「Amazon Connectが外部音声転送をサポート」の項目をご参照ください。
対応リージョン:
バージニア北部(us-east-1)
オレゴン(us-west-2)
※東京リージョンは現時点で未対応
What’s new
クラスメソッドブログAmazon Connect Contact Lens で会話型AIボットのパフォーマンスを分析するための組み込みダッシュボードをリリース
Amazon Connectのフローパフォーマンスダッシュボードが機能拡張され、Amazon LexおよびQ in Connectボットのパフォーマンスをモニタリングできるようになりました。
新しいダッシュボードで確認可能な項目:
- ボットインテントの失敗状況
- ボットの会話成功率
- ボットの会話分析
- ボットインテントの詳細
対応リージョン:
Amazon ConnectとAmazon Lexを利用できるすべてのAWSリージョンで利用可能
What’s new
クラスメソッドブログAmazon Connect は、IVR やその他の自動インタラクション中に音声を録音する機能を提供するようになりました。
エージェントが応答する前の通話内容も録音できるようになり、以下の情報をコンタクトの詳細ページで確認できるようになりました:
- ボットとの会話の文字起こし
- IVRでのボタン操作履歴など
対応リージョン:
Amazon Connectを利用できるすべてのAWSリージョンで利用可能
What’s new
クラスメソッドブログ:なしAmazon Connect が顧客セグメントとトリガーベースのキャンペーン向けの AI アシスタントをリリース
技術者でないビジネスユーザーでも、生成AI機能とプロンプトを活用することにより以下が可能になりました:
- 顧客セグメントの作成
- トリガーベースのキャンペーン実施
- 適切なタイミングでの関連性の高いコミュニケーション配信
対応サービス:
- Amazon Connect Customer Profiles
- Amazon Connect アウトバウンドキャンペーン
全ての機能の対応リージョン:
- 米国東部(バージニア北部)
- 米国西部(オレゴン)
- アジアパシフィック(シドニー)
- カナダ(中部)
- 欧州(フランクフルト)
- 欧州(ロンドン)
セグメントAIアシスタントのみの対応リージョン:
- アジアパシフィック(ソウル)
- アジアパシフィック(東京)
- アジアパシフィック(シンガポール)
トリガーベースのキャンペーンのみの対応リージョン:
- 米国西部(オレゴン)
- アフリカ(ケープタウン)
What’s new
クラスメソッドブログ:なしAmazon Connect が新しい日中予測ダッシュボードをリリース
「予測、キャパシティープランニング、エージェントのスケジュール設定」を活用した日中予測パフォーマンスダッシュボードが利用できる様になりました。
主な機能:
- キューの平均応答時間の予測分析
- コンタクト数の予測分析
- 過去データとの比較機能
対応リージョン:
Amazon Connectを利用できるすべてのAWSリージョンで利用可能
注意事項:
本機能は英語のみ対応しており、日本語は現時点(2024/12/15)で利用できません。
What’s new
クラスメソッドブログAmazon Connect が Connect の Amazon Q 向け AI ガードレールを開始
Amazon Q in Connectに、ユースケースと責任あるAIポリシーに基づいたガードレール設定機能が追加されました。
新機能で可能になる保護対策:
- 有害・不適切な回答のフィルタリング
- 機密性の高い個人情報の編集
- LLM(大規模言語モデル)による誤った情報生成の制限など
対応リージョン:
- 米国東部(バージニア州北部)
- 米国西部(オレゴン)
- アジア太平洋(ソウル)
- アジア太平洋(シンガポール)
- アジア太平洋(シドニー)
- アジア太平洋(東京)
- カナダ(中部)
- ヨーロッパ(フランクフルト)
- ヨーロッパ(ロンドン)
注意事項:
本機能は英語のみ対応しており、日本語は現時点(2024/12/15)で利用できません。
アジアパシフィック (東京) の Amazon Connect インスタンスは、アジアパシフィック (ソウル) の Amazon Bedrock を使用します。
What’s new
クラスメソッドブログ:なしAmazon Connect Contact Lens は、生成 AI を使用して連絡先を自動的に分類できるようになりました
Contact Lensに生成AIを活用した自動分類機能が追加され、以下の操作が可能になりました:
- 分類されたコンタクトに基づくアラート設定
- タスクの自動生成
- 自動ラベルを使用したコンタクトの検索
対応状況:
対応言語:英語のみ
対応リージョン:
- 米国東部(バージニア北部)
- 米国西部(オレゴン)
What’s new
クラスメソッドブログ:なしAmazon Connect が簡素化された会話型 AI ボットの作成を開始
Amazon ConnectでのAIボット設定が大幅に簡素化されました。
従来はAmazon Lexを別途構築・管理する必要がありましたが、今回のアップデートにより、Amazon Connect上で数クリックでのボット作成が可能になりました。
主な変更点:
- Amazon Connect上での直接的なボット作成
- Amazon Lexとの連携を自動化
- 構築・管理の一元化
対応リージョン:
Amazon ConnectとAmazon Lexを利用できるすべてのAWSリージョンで利用可能
What’s new
クラスメソッドブログ
AWS が Amazon Connect を搭載した Salesforce Contact Center を発表 (プレビュー)
AWSは、Amazon ConnectとSalesforce Contact Centerの統合サービスのプレビューを発表しました。
主な特徴:
- Service Cloud上での音声機能とデジタル機能の統合
- 統一されたエージェント向けインターフェース
- 複数チャネル(音声、チャット、メール)の一元管理
- Salesforceのケース管理との連携
※現在はプレビュー版のため、利用には事前申請が必要です。
What’s new
プレビュー利用の申請ページ
サービスページ
クラスメソッドブログ:なし
Amazon Connect が Amazon Q in Connect で AI を活用した生成型セルフサービスを開始
Amazon Q in Connectは、顧客向けセルフサービス機能として、以下のようなユースケースに対応します:
- Q&Aサポートの自動処理
- ステップバイステップのガイダンス提供
- 予定の再スケジュールや旅行予約などの代行処理
デフォルトで利用可能な4つの基本アクションを利用します(Amazon Q in Connectでは「ツール」と呼称):
- 1.質問対応
- 直接的な質問への回答提供
- 関連情報の検索と提示
- 2.エスカレーション
- 必要に応じてコンタクトセンターエージェントへ自動転送
- 3.会話
- 特定の意図がない顧客との対話機能
- 4.完了
- サポート終了時の会話クロージング
※これらのアクションは、必要に応じてカスタマイズ可能です。
対応リージョン:
- 米国東部(バージニア州北部)
- 米国西部(オレゴン)
- アジア太平洋(ソウル)
- アジア太平洋(シンガポール)
- アジア太平洋(シドニー)
- アジア太平洋(東京)
- カナダ(中部)
- ヨーロッパ(フランクフルト)
- ヨーロッパ(ロンドン)
注意事項:
本機能は英語のみ対応しており、日本語は現時点(2024/12/15)で利用できません。
アジアパシフィック (東京) の Amazon Connect インスタンスは、アジアパシフィック (ソウル) の Amazon Bedrock を使用します。
What’s new
AWSドキュメント
クラスメソッドブログ:なし
Amazon Connect Contact Lens が生成 AI を使用してエージェントのパフォーマンス評価を自動化
コールセンターのマネージャー向けの新機能として、生成AIを活用したエージェント評価の自動化が可能になりました。
主な機能:
- 自然言語での評価基準設定
- エージェントと顧客のやり取りの自動評価
- エージェントグループ全体のパフォーマンス分析
- 時系列でのインサイト提供
評価結果には以下も含まれます:
- 自動評価の判断根拠
- コーチングに活用できる会話のポイント
- 具体的な会話参照情報
対応状況:
対応言語:英語のみ
利用可能リージョン:
- 米国東部(バージニア北部)
- 米国西部(オレゴン)
- 欧州(フランクフルト)
- 欧州(ロンドン)
- カナダ(中部)
- アジアパシフィック(シドニー)
- アジアパシフィック(東京)
- アジアパシフィック(シンガポール)
What’s new
クラスメソッドブログ:なし
Amazon Connect が WhatsApp Business メッセージングをサポートするようになりました
Amazon Connect が WhatsApp Business メッセージングをサポートするようになりました。
対応リージョン:
- 米国東部(バージニア北部)
- 米国西部(オレゴン)
- 欧州(フランクフルト)
- 欧州(ロンドン)
- アジアパシフィック(シンガポール)
What’s new
顧客にチャネルを切り替えることなく、チャット内で顧客の機密データを収集する
Amazon Connectに、チャット内容の機密情報を管理する新機能が追加されました。
主な特徴:
- 特定データの機密情報設定
- コンタクトレコードからの機密情報除外
- エージェント画面での機密情報非表示
設定可能な機密情報の例:
- 個人の住所
- クレジットカード情報
- その他の個人情報
対応リージョン:
Amazon Connectを利用できるすべてのAWSリージョンで利用可能
What’s new
クラスメソッドブログ
re:Invent 2024 以降(2024/12/15まで)
Amazon Connect Chatがモバイルチャットのプッシュ通知をサポートするようになりました
Amazon Connect Chatが、iOSとAndroidデバイスでのモバイルチャットプッシュ通知に対応しました。
新機能の特徴:
- Amazon Connect チャット SDKでの実装
- コミュニケーションウィジェットを使用したウェブビュー対応
- アプリ非アクティブ時でもリアルタイム通知
- エージェントやチャットボットからのメッセージを即時通知
対応リージョン:
- 米国東部(バージニア北部)
- 米国西部(オレゴン)
- カナダ(中部)
- アジアパシフィック(ソウル)
- アジアパシフィック(シンガポール)
- アジアパシフィック(シドニー)
- アジアパシフィック(東京)
- 欧州(フランクフルト)
- 欧州(ロンドン)
What’s new(2024年12月11日)
クラスメソッドブログ:なし
Amazon Connect が営業時間の休日オーバーライドをサポートするようになりました
Amazon Connectのオペレーション時間設定に、オーバーライド機能が追加されました。
これにより、特定日の営業時間判定を個別に設定できるようになりました。
従来の課題:
- 祝日や年末年始などの特別な営業時間設定がAmazon Connectのみだと不可
- AWS Lambdaなどを使用した追加開発が必要
新機能での改善点:
- プログラム開発不要
- オペレーション時間の設定だけで完結
設定可能な例:
- 祝日の終日休業設定
- 特定日の営業時間短縮
- イベント日の営業時間延長
対応リージョン:
Amazon Connectを利用できるすべてのAWSリージョンで利用可能
What’s new(2024年12月11日)
クラスメソッドブログ
最後に
今回のre:Invent 2024では、Amazon Connectの多岐にわたる機能強化が発表されました。
生成AI関連の機能拡張に加え、外部音声転送の改善、エージェントパフォーマンス評価の自動化、IVR応答前の通話録音機能、オペレーション時間の柔軟な設定など、実用的な機能が多数追加されています。
詳しい内容は上記の記事をご覧いただき、活用できそうな機能がありましたらぜひお試しください。
ではまた!新規事業部の洲崎でした。